2025年9月14日講演会「子育てをさらに楽しむために今できること」
(演者:浦田健吾/一般社団法人ここからだ代表理事、主催:一般社団法人SSKT、後援:丹波篠山市教育委員会、丹波市教育委員会)でお話しした内容を、ここでも少しご紹介します。
「できること」がすべてじゃない
子どもの成長の喜びの一つは、「できなかったことができるようになる瞬間」にあります。
ただし、他人が作った基準に合わせて、まだそのタイミングではないのに「できるようにしなきゃ」と無理を重ねることが続くとどうなるでしょうか?
- 自信をなくす
- 反発が生まれる
- 癖がつく
- 傷つく
- やつあたりをする
- 自分の「やりたいこと」がわからなくなる
そんな状態に陥ってしまうことがあります。
子どもは「発達の方向」を知っている
一方で、こんな視点を持ってみるとどうでしょうか。
「心と身体は、自分が発達するために、何が大切かわかっている」
この視点で子どもと同じ世界に立つと、子どもは自然と自分を幸せにする方向へ動き始めます。
つまり「遊び」始めるのです。
大人がその世界を共有していると、後になって、子どもの行動が持っていた意味に気づけることが多くあります。
- 発達としての意味
- 学習としての意味
- 癒しとしての意味
- 自己表現としての意味
- 生命そのものとしての意味
少し遠回りに見えても、結果的に「できないことができるようになる」体験につながります。
幸せを教えてくれるのは子ども
子どもが「自分を幸せにする方向」にいるとき、大人はこんな姿に出会います。
- 輝き
- 明晰さ
- 笑顔や笑い声
- 躍動感
- のめりこみ
- くつろぎ
- 解放感
- 環境との一体感
この瞬間に立ち会った大人は、「幸せ」という言葉の本当の意味を子どもから学ぶのです。
かけがえのない「遊びの時間」
子どもの遊びの瞬間は、一回限りのかけがえのないもの。
大人と子どもがその時間を共有することは、「できる/できない」を超えた、命と命が出会う特別な時間です。
そして、子どもはその幸せのエネルギーを使って、自らを発達させていきます。
子育てを「できる・できない」から解放し、
「幸福感」に目を向けるまなざしを持つことで、
大人も子どもも一緒に、もっと豊かな時間を過ごせるのではないでしょうか。
👉 あなたはお子さんの日常の中で、どんな「幸せの瞬間」を見つけていますか?
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